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“インターハイ優勝”の流通経済大柏選手がスパイクへのこだわりを語りつくす! Vol.2 DF加藤蓮、DF宮本優太、DF関川郁万 編

高校サッカー強豪校の選手は、どんなスパイクを、どんな理由で履いているのか? スパイク選びの参考になる、キングギアならではの連続インタビュー。好評企画の三回目は、今年のインターハイで優勝に輝いた、流通経済大柏の登場です。

Icon img 6776 安藤隆人 | 2017/11/17

◎加藤蓮(DF、3年、ナイキ・マジスタ)

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流通経済大柏が誇る変幻自在のドリブラー。「インターハイは形上他のチームから追われる立場になったので、チームもかなり緊張感が増した。選手権優勝とプレミア昇格という目標に向かって一丸とチャレンジして行きたい」と、王者としての風格を漂い始めている。
 
◎スパイクインタビュー

練習ではこのマジスタのオーパスを使って、試合はもう一個上のヴァージョンのマジスタのオブラ(ハイカット)を使っています。僕はボールコントロールに気を使いたいので、マジスタを履いています。
 
―マジスタとボールコントロールの関係性は?

このスパイクはボールコントロールに適していて、自分の感覚ではアウトサイドの部分のボールタッチが滑らかで、ドリブルしやすいんです。インサイドのトラップも吸収力があって、ドリブラーとしては凄くやりやすいです。

イン、アウトで運んで行くときのアウトの感触はこだわりたいので。一度、プリンスリーグでナイキのティエンポを履いたのですが、ちょっと合わなかった。

FGを履いていたのですが、ポイントがあまり刺さらなかったのと、少し重たく感じたんです。ずっとマジスタを履いて来た分、感覚が違いました。
 
―ずっとマジスタを履いて来たのですか?

去年の6月からですね。それまではいろんなスパイクを履いていて、正直そこまでスパイクにこだわりは無かった。

やっぱりここで生き残って行くために、自分の武器を何にすべきかと真剣に考えることがあって、その時にドリブルをもっと磨こうと思って、スパイクにこだわってみたら、フィットしたのがマジスタでした。
 
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―なぜその考えの変化に至ったのですか?

1年のときはルーキーリーグなどで戦っていたので、トップチームの公式戦に立ち会うことが少なかった。

でも2年生になってBチームで県リーグなどに出るようになって、そこからトップが見えて来たときに、トップレベルの選手はスパイクにもきちんと気を配ることを見て、自分も公式戦で最高のパフォーマンスを維持出来るように、しっかりとこだわろうと思ったからです。

Jリーグの選手、海外の選手を含めて、プロフェッショナルの選手は自分のプレースタイルに見合ったスパイクを履いていて、そこもプロ意識だと思ったんです。
 
―意識変化をしてから変わったことは?

スパイクにこだわったことで、ルーティーンが生まれました。普段やっていることと変わらずに試合に入れているので、平常心を保つという意味では、スパイクにこだわって良かったと思うし、マジスタで良かったと思っています。
 
―同じスパイクでもヴァージョンが変化すると、ちょっと感覚も変わって来ると思います。その辺はどうですか?

正直、マジスタⅡにヴァージョンが変わったときは、ちょっと感覚が変わって、「変えようかな」と思ったのですが、履いて行くうちに慣れて行って、マジスタⅡのフィット感も良くなって行ったので、そのまま継続しました。
 
―試合と練習でスパイクを分けているのは?

これもルーティーンで、重要な公式戦で履くスパイクを決めることで、「公式戦だ」と自分にスイッチを入れることが出来ます。それに試合で履くオブラの方が、足にフィットするのでよりドリブルがしやすくなります。そこが一番のこだわりですね。
 

◎宮本優太(DF、3年、アディダス・エース)

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チームの攻守の要であり、キャプテンとして精神的支柱でもある。守備センスが光る彼は、豊富な運動量とショートスプリントに長け、パスの出所を遮断したり、強烈なプレスバックで守備を引き締める重要な存在だ。

「インターハイを優勝して、良い部分はどんな相手でも負けないぞという自信を掴んだ。でも悪い部分は優勝と言う言葉に浸っている人もいる。

ここで課題を放置したり、長所を伸ばさないと、絶対にこれから上に行けなくなる。優勝で満足してはいけない。

また日本一になるにはそこをしっかりと見つめ直して、優勝の2文字が抜けていない選手に厳しい言葉を掛けて、チームを引っ張って行きたい」と、柱としてこれからのチームをより 力強く牽引して行く。
 
◎スパイクインタビュー

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今までのスパイクだとサイドステップをした時、中敷きでズレてしまって、足までズレてしまっていた。エースだとしっかりと人工皮で足を包んでくれるので、サイドステップするときもズレが無くプレーをすることが出来るんです。
 
―ボランチとしてサイドステップする機会は多いですからね。

特に僕は守備的なボランチなので、そう言うところではサイドステップや後ろへのターンのときに、足のズレを気にせずにやれることは、スパイクを選ぶ上で重要なポイントなんです。
 
―いろいろ試しました?

アディダスの中でいろいろ試して、エックス、エースシリーズになる前のパティークを履いていたのですが、パティークは天然皮なので、ちょっと足がズレる感覚があって「ちょっと嫌だな」と思っていました。

でも、エースが出て、それを履いてみたらズレが無かった。そこからずっとエースです。
 
―最初から自分のプレースタイルに合うスパイクを探していたんですね。

スパイクが合わないと、試合中にそこに気が行って、集中力が一瞬欠けてしまう。ボランチは絶対に集中力を欠いてはいけないポジションなので、そのストレスが無いものを探しました。
 
―サイズはぴったり?

ぴったりです。余白は無いです。足と同じサイズのスパイクにすることで、人工皮でも少しは伸びてくれるので、最初はちょっとキツくても、時期にジャストフィットしますから。
 
―他にスパイクのこだわりはありますか?

最近、他のスパイクを試しに履いてみて感じたのは、かかとの部分ですね。エースはかかとのソールが高いので、その分、足首までフィットしてくれる。

それが低いと、ずるっとかかとが脱げてしまったり、走っているときにかかとが浮き上がってしまう。

でも、エースはかかとにしっかりとついてくるので、がっちり固定してくれたほうが自分はやりやすいんだなと感じました。
 
―360度のターンを求められるから、がっちり固定がいいのでしょうね?

そうですね、あらゆるターンを求められるので、ズレたり、かかとが浮くのではなく、固定された中であらゆる方向にステップした方が、ストレスが少なく感じます。
 
―改めてスパイクの重要性はどう感じますか?

やっぱり欠かせないものですよね。一番はやりやすさを求めますね。
 
◎関川郁万(DF、2年、ナイキ・ティエンポ)

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インターハイでは唯一の2年生スタメンを張る、将来有望なCBだ。屈強なフィジカルと全身のバネを駆使した、高い打点のヘッドは彼の代名詞の一つ。

インターハイでも準決勝の前橋育英戦で、コーナーキックをジャンプ一番で強烈に叩き付けると、ワンバウンドからゴールの上段に突き刺さるという、圧巻の『V字ヘッド』で決勝弾を叩き込んだ。

1対1の守備も抜群で、来年はJクラブの争奪戦が予想される期待の存在だ。惜しくもU-17W杯のメンバーから落ちてしまったが、この悔しさをプリンスリーグ、選手権にぶつけて、来季はプレミアリーグで活躍すべく、大きなモチベーションを持って取り組んでいる。
 
◎スパイクインタビュー

以前はアディダスのエースを履いていたのですが、今はナイキのティエンポを履いています。ティエンポは履きやすくて、今の新しいヴァージョンはよりそれが良くなって、フィット感も抜群です。

素材がフライニットになって、軽くなったし、より足を締め付けるようになって、フィットするようになりました。僕は軽さを重視していて、重いスパイクは履きたくないですね。軽いとステップワークも良くなるし、軽快にプレーが出来る。

あと、フィット感があると、空中戦で踏み込むときに強く踏み込めるので、この2つのポイントは重要視しています。スパイクは選手にとって凄く重要なもので、ティエンポと言えば自分と思われるようになりたいです 。


vol.3に続く http://king-gear.com/articles/533
                        瀬戸山俊、時岡寛拓、後藤大輝 編