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大迫勇也インタビューVol.1「鹿島スタジアムはすごく良いところで、特別な思いがある」

2016年、1年半ぶりに日本代表に招集されると、巧みなボールキープと得点力で日本代表のエース候補に名乗りを上げた大迫勇也選手。ドイツに渡り、4シーズン目を迎える彼にドイツでの生活、日本代表でのプレー、そしてギアについて話を聞いた。(全3回)

Icon 16466945 810048175800857 1247399717 n 菊池 康平 | 2017/02/15
  ――大迫選手には海外でプレーされているからこそ感じている、スパイクへのこだわりなどを聞かせてもらいたいと思います。  

大迫はい。よろしくお願いします。  

――大迫選手がプレーするドイツは芝生をはじめ、日本と違う部分が多々あると思いますが、スパイク選びも含めて、どこが一番違いますか?

大迫冬の期間になるとグラウンドがグチャグチャになるのが、一番の違いですかね。スパイク選びでは、滑らないことを第一に考えています

――スパイクのポイントは固定ですか? それとも取替え式?

大迫日本では固定しか履いたことがなかったのですが、今は(取替式と固定式の)ミックスソールを履いています。

――ドイツでプレーする原口元気選手にも聞いたのですが、彼らもミックスソールを履いているようです。

大迫そうですね。(8月の)シーズン開幕からしばらくと、4、5月は固定式を履いています。寒い時期はグラウンドに霜が降りて、グチャグチャになるんですよ。


――大迫選手がプレーするケルンのスタジアムや練習場の芝の状態は?

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大迫それなりに良いですよ。日本よりは緩いですが、長さは変わりません。そのせいか、日本代表戦でさいたまスタジアムで試合をしたときは、芝が固く感じました。そのときは、固定式のスパイクでプレーしました

――ドイツに来て3年になりますが、最初はどんな状況でしたか? 寂しかったとか、食事に困ったとか、言葉が全くわからないとか。

大迫全部です(笑)。全部初めてのことでした。ただ、これもこっちに来ないと経験できないので、楽しさもありました。

――ドイツ語はどのくらい出来るんですか?

大迫サッカーの言葉はわかるかな。サッカーでは不自由はないです。日常生活はちょっとわかるくらいかな。ちょっとずつ上達してますよ。
 

――ドイツでプレーして3年が経ち、ワールドカップにも出場した大迫選手から見て、日本のストライカーと世界のストライカーの違いは何だと思いますか?

大迫どういう違いですか?

――FWの資質というか、気持ちの面や、全然守備をしないけど点を取るとか。一緒にプレーしたからこそわかる、海外の点取り屋と日本人の点取り屋の違いは?

大迫海外の選手って、守備しようと思ってしていないですよね。ボールを取りに行っています。その辺は守備をするという感覚ではないと思いますね。プレッシャーをかけに行って、ボールを奪って攻撃だ! くらいの感じで取りに行っています。

――攻撃をする為に取りに行く感じですね。山田大記選手がプレーしているカールスルーエの練習を見に行ったのですが、激しさに驚きました。大迫さんも以前は2部(1860ミュンヘン)でプレーされていましたが、実際にどうでしたか?

大迫2部の方が技術がない分、激しさに頼っている感じはありますね。パスもずれるので、ガチャガチャすることが多いです。FWはボディコンタクトが多いポジションなので、ドイツに来た当初は苦戦しましたが、やっているうちに慣れていきました。

――日本代表のサウジアラビア戦(2016年11月)を観ていたら、大迫さんのところでボールが収まって、攻撃の起点になっていました。ボールキープに関して、ドイツでつかんだものはありますか?

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大迫相手に体を当てるタイミングはドイツで慣れて、うまくなってきたのかなとは思います。ドイツで特別なトレーニングはしていませんが、普段の練習からバチバチやっていますから。


――サウジアラビアの選手から、圧力を感じなかった?

大迫普段ドイツでプレーしているので、少しの接触では大したことないと感じるというか、余裕を持ってできたのかなと思います。

――日本代表での出場は久しぶりでしたが、コンビネーションに問題はなかったですか?

大迫昔から一緒にやっていたメンバーだったのでスムーズに入れましたよね。同世代だし。

――サウジアラビア戦の前に鹿島スタジアム(11月11日 オマーン代表)で、久しぶりに日本の満員のスタジアムで点を取りましたね。

大迫嬉しかったですね!鹿島スタジアムはすごく良いところで、特別な思いがありますから。


<Vol.2に続く>  http://king-gear.com/articles/264

取材協力/株式会社 SARCLE
写真/瀬川泰祐、清水知良(日本代表)

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