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前田遼一、コパ・ムンディアルを大いに語るVol.3「コパムンを履いてから、怪我をしなくなったんです」

インタビュー最終回は、前田選手の得意なゴールの形など、プレースタイルにも迫っていく。コパ・ムンディアルを履くことで、選手寿命が伸びたという話も飛び出し…!?

Icon 16425464 1247663551989333 473340682 n 鈴木 智之 | 2016/10/21
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――コパ・ムンディアルを履いて、Jリーグで100点以上、ゴール決めていますよね。(注・2106年8月にJ通算150ゴール達成/歴代5位)  

前田そうですね。決めています。  

――コパ・ムンディアルを履いて決めたゴールで、一番思い出に残っているゴールはなんですか?  

前田いつも「思い出に残っているゴールは?」と聞かれた時には「プロになって初めて決めたゴール」と答えるんですけれど、そのときはコパ・ムンディアルを履いていなかったんですよね(笑)。そう考えると、FC東京に移籍してきて、初めて決めたゴールですね。移籍すること自体初めての経験だったので、新しいチームで最初に決めたゴールは印象に残っています。ヘディングでのゴールでしたけれど(笑)
 

――日本代表で決めた、印象に残っているゴールはなんですか?  

前田これも初ゴールです。長居スタジアムでやったエジプト戦(注:2007年10月)です。山岸(智)選手からのパスを受けて、ペナルティエリアに入って、右足のインステップで決めました。
   
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――前田選手の得意なゴールの形は?  

前田サイドからのボールに合わせる形が圧倒的に多いと思います。ヘディングもそうですし、ダイレクトでシュートを打つ形もあります。サイドからのクロスに反応して、低いボールをニアサイドでダイレクトであわせたり。ワンタッチゴールが多いですね。反対に、縦へのボールに合わせて決めるゴールは、少ないような気がします。  

――ジュビロ磐田に在籍していた頃は、先輩に日本代表の錚々たる選手がいたと思いますが、手本にした選手はいましたか?  

前田やっぱり、同じフォワードの中山さんと高原(直泰)さんです。中山さんのオフ・ザ・ボールの動きについては、生で見るだけでなく、ビデオを使って繰り返し見ていました。高原さんも、オフ・ザ・ボールもそうですけれど、ボールを受けてからシュートに持っていく形は参考にさせてもらっていました。
 

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――前田選手は、試合で新品のスパイクをおろすタイプですか?  

前田はい。基本的に試合で新しいスパイクを履いて、それまで使っていたものは練習用にします。さすがにこれだけ長く履いているので、いきなり試合で新品を履いても違和感はないですね。  

――足がコパ・ムンディアルの形になっているのかもしれませんね(笑)  

前田むしろ新品のほうが、革もしっかりしていて、ソールに強度がある感じがするので良いんですよね。  

――いま、Jリーガーでコパ・ムンディアルを履いている、唯一の選手といっても過言ではないと思いますが、引退するまで履き続けるつもりですか?  

前田そうですね。履かせてもらいたいと思っています。  

――ポイントが取り替え式のスパイクは履かないんですか?  

前田履かないですね。日本のピッチだと、雨でも滑ったりしないというか、あまり気にならないんですよね。もちろん、チームメイトには、雨の日やピッチがスリッピーな状態のときは、取替式のスパイクを履いている選手もいますよ。とくに守備の選手に多いのかな。ゴール前で滑ってしまうと、失点につながってしまいますからね。大事な場面で滑らないようにするためだと思います。  
   

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――これまで、前田選手のコパ・ムンディアルへのこだわりというか、愛をたっぷり語っていただきましたが、コパ・ムンディアルを作った人に会う機会があるとしたら、なんと言いたいですか?  

前田なんて言いたいかな…(笑)。とにかく、コパムンを履いてから怪我をしなくなったんです。なので、この年齢(注・取材時35歳)でもプロでやれているのは、コパムンのおかげかなと思います。このスパイクを履いてから、大きな怪我も手術もないですし。それまでは、何回も膝の手術をしたので。もしコパムンを作った人に会ったら「ありがとうございます。履かせてもらっています」と言いたいです。(了)  

<プロフィール>
前田遼一(まえだ・りょういち)1981年生まれ。暁星中学-暁星高校-ジュビロ磐田-FC東京。2009年、2010年と2年連続でJ1リーグ得点王&ベストイレブンを獲得。日本代表33試合出場10得点。J1リーグ通算151点(2016年9月時点)

インタビュー文・写真 鈴木智之&編集部、写真編集 榎本貴浩

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