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約18年ぶり新日本プロレスのリングで女子の試合!岩谷麻優が貫禄を見せつける【1・4 東京ドーム】

昨年10月、新日ファンの心がざわつく出来事が起きた。女子プロレス団体「スターダム」が、ブシロード傘下となったのだ。海外のプロレス団体や格闘技では、一つの興行内で男女それぞれの試合が日常的に行われているが、日本では珍しい。 そのような状況のなか、新日本プロレスの年間最大のビックマッチである「レッスルキングダム14」で、スターダムの試合が組まれた。 新日本プロレスの東京ドーム大会に限ってみると、2002年5月2日の全日本女子プロレスの参戦以来、およそ18年ぶりのことだ。 歴史的なスターダムの参戦について、さまざまな意見が交わされるなか、ダークマッチに登場した4選手は、どのような試合を見せたのだろうか?

Icon 70090528 511982836063813 5722354386395463680 n 大楽聡詞 | 2020/01/09
新日本プロレス東京ドーム大会の第0試合で、女子プロレス団体スターダムの提供による「岩谷麻優・星輝ありさvs木村花・ジュリア」のタッグマッチが開催された。

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岩谷麻優(左)は、  2019年度女子プロレス大賞も獲得したスターダムの中心選手。「スターダムのアイコン」の肩書きを持ち、「ワールド・オブ・スターダム選手権」の現役王者だ。 

昨年4月にニューヨークで行われた新日のマディソンスクエアガーデン大会で、当時ROH女子王者としてリングに登場した実績も持つ。

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星輝ありさは、リングネームに団体名を冠したスターダム一期生で、1度リングから離れたものの、2018年11月に現役復帰。

シュートボクシングのキャリアを持ち、長い足を利用したブラジリアンキックを得意としている。現在は「ワンダー・オブ・スターダム選手権」を保持。   

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対するのは、女子プロレスラーの木村響子を母に持つ2世レスラー、木村花。

現在、テラスハウス(Netflix)に出演中で、武藤敬司率いるWRESTLE-1の「プロレス総合学院」の1期生だ。

2016年10月よりスターダムに参戦した木村は、新ユニットの「TCS(TOKYO CYBER SQUAD)」を結成し、常に話題を振りまいている。 

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そして、木村とタッグを組むのはイタリアと日本の血を引く、ジュリア。  昨年10月13日、自らのSNSで女子プロレス団体「アイスリボン」を退団したことを発表した翌日、スターダムの後楽園大会に姿を見せて、そのまま参戦を表明。 

12月24日には木村花と対戦したものの、時間切れでドローに終わった。

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岩谷と、星輝の王者コンビの入場シーン。トレードマークのマスクをかぶる岩谷の腰にはワールドベルト、星輝の腰にはワンダーベルトが巻かれている。

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試合は、岩谷と木村、バックを取り合うオーソドックスな展開でスタート。

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そしてロープを利用したトリッキーな動きで観客にアピールする木村花。会場の新日ファンから大きなどよめきが起こる。 

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序盤は木村とジュリアのペースで試合が進むが、一時的なタッグ結成のアラが見え始め王者コンビが誤爆を誘う。

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最後は星輝のブラジリアンキック、岩谷がドラゴンスープレックスからムーンサルトプレスを木村に決め、3カウント奪った。
  
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初めて観るスターダムの試合に大興奮の新日ファン。ダークマッチ(第0試合)とは思えない盛り上がりを見せた。

ーー試合後には、各タッグによる記者会見も実施された  

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岩谷
 : 今までスターダムを見たことがないとお客さんも多いなかで、試合できたということを本当に嬉しく思っています。

東京ドームの舞台で、(得意技である)ムーンサルトプレスとドラゴンスープレックスを出せたのが、本当に自分のプロレスラー人生において貴重で、思い出に残る出来事になりました。

でも、「これからのプロレスラー人生のなかで今日だけ」ということにはしたくないです。
これからも東京ドームという「デカい舞台」で試合ができるように、スターダムのアイコンとして(団体を)引っ張っていきたいと思います。ありがとうございました。 

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星輝
:  (東京ドームで)やってみたいという夢は、夢のままで終わってしまうのかな?」と思うこともあったんですけど、思い描いていた時期よりもメチャクチャ早い時期に、夢の東京ドームで(試合が)出来て、本当に感無量です。 オスプレイさんから継承させていただいたSSカッターや、得意としているブラジリアンキックなども出せました。

この日の会場に集まった新日ファンの皆さんにも、スターダムのプロレスを見ていただけたのではないかと思っています。また大きな舞台できるように、これからもスターダムの選手全員で頑張っていきたいと思います。
   

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岩谷選手は、昨年4月にマディソンスクエアガーデン(=MSG)の試合と今回の東京ドーム大会で、何か違った感触はありましたか? 

岩谷 : 今回は、日本での大会だったので、「MSGの時よりも4倍くらい緊張したかな?」と思います。

 海外では会場のお客さんが「ドカンドカン」と湧いている状況でしたが,日本のお客さんは『日本の女子プロレス、どうだろう?』って思っているだろうし…。

もし、自分が(新日本プロレスの)ファンだったら、「女子選手なんか、リングに上がって欲しくない!」って思うはずなので、女性としての「強さ」や、「カッコ良さ」を見せないといけないというプレッシャーや、緊張感はありました。

 なので、試合前に入場曲が流れた時には、(星輝選手と)「2人なら大丈夫だよ」と、お互いに励まし合っていました。今日は緊張もありましたが、すごく楽しかったです(笑) 

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ーー
客席からは歓迎ムードで迎えられていたように思います。歓声やどよめきは、リングのなかにも伝わっていましたか? 

星輝:   試合前には、「意外と大きい会場は、歓声が聞こえないかも?」と言われていました。 

でも、名前をコールされた時や、技の要所要所で(観客の声が)聞こえて来たんですよ。それが凄く気持ち良かったし、嬉しかったです。(笑) 

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岩谷
 : 自分たちのイメージでは、もっと「アウェーな空気」になると思っていたんです。「女子プロ、始まるの?」みたいな冷めた感じで。

でも、東京ドームに入った瞬間、会場にいらっしゃる皆さんの明るい雰囲気が伝わってきて、ボルテージが上がりましたね。 技をかけられながら『この時間が終わって欲しくないな』と思っていました 。(笑)

  ーー岩谷、星輝と入れ替わるように、記者会見に姿を現した木村花とジュリアのコンビ

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木村
: おいジュリア、テメェのせいで負けたじゃねぇかよ! 

ジュリア: ジュリアのことを好きで好きでたまらない諸君、ごきげんよう。今日は夢に見た東京ドームで試合が出来て良かったけど…。

 (木村を見て)おいゲス女、オメェ先に(誤爆を)やったんだろうがよ。何、言っちゃってんの? 

木村: あれぐらいで根に持ってんじゃねぇよ、ブス!オメェが先に(誤爆を)やったんじゃねぇか。

ジュリア:  もういいよ、キリないからさ。  

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木村: イッテンヨンは毎年観に来ていた立場だったので、東京ドーム大会に出られたことは、夢にも思わなかったくらいの、本当に夢のような時間だったんですが…。 

ジュリアとはタッグは組まずに、これからもこのへらず口を聞けないくらいに叩き潰したいと思います。今回、このような機会を下さった大人の皆さん、ありがとうございました。いつか東京ドームで岩谷麻優から勝ちたいと思います。

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ジュリア: 自分は、絶対に叶わないだろうなという『東京ドームで試合をする』という夢を口にしていました。

絶対叶わないと思っていた夢がこうやって実現できたこと。ジュリアを選んでもらえたということは当たり前じゃないことは分かっています。だからこそ、女子プロレス引っ張っていくので、未来の女子プロレスはジュリアにお任せ下さい。またな! 
 
<インフォメーション>
「スターダム9周年記念日」が1月19日(日)午前11時30分開始より 、東京・水道橋にある「後楽園ホール」で行われます。詳しくは、下記のスターダム公式サイトをご覧ください。

URL:https://wwr-stardom.com