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スペインで奮闘する田中陽子 Vol.3:東京オリンピックへの想い

今夏にスペイン女子1部リーグのスポルティング・ウエルバに移籍した田中陽子選手。9月に開幕したリーグ戦では開幕戦から出場し奮闘している。海外移籍を決めた理由やスパイクへのこだわりなど多岐に渡り聞かせて頂いた。

Icon 16466945 810048175800857 1247399717 n 菊池 康平 | 2019/11/12
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――なでしこジャパンは前回のワールドカップではベスト16という結果でしたよね。プロ化を求める声もありますがどう思いますか?
 
田中:働きながらプレーするのもありだと思います。私もそれで良かったですし、プロになって、働いている時よりも給料が少なくなってしまったら大変じゃないですか。どんな形がいいんですかね~。なんとも難しいですよね。   

――でも朝の9時から夜の6時や7時まで働くのも大変ですよね。練習の前に疲れちゃいますもんね。やはりノジマのような働き方がベストですよね?   

田中:確かに1日中フルで仕事をして、サッカーをやるのは相当きついと思いますよ。   

――ノジマのようなシステムのチームが増えたら良いですよね。田中さん以外の選手もノジマで働いているんですよね?   

田中:はい、ノジマの店舗で働いている選手が多いです。接客業ですね。   

――ここからはギアの話を聞かせてください。今はアディダスと契約されてますよね。以前はどこのスパイクを履いていたんですか?

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田中:小学生の時もアディダスを履いていて、中・高の時もアカデミーでアディダスで。それ以降はアディダスと契約して頂いています。   

――なぜ小学生の時もアディダスを履いていたのですか?  

田中:そういえば1番最初はロットのスパイクでした。山口のチームがロットだったんですよ。アディダスは見た目がいいですし、たくさん売っていますので。   

――スパイク選びでの1番のこだわりは? 

田中:足が小さいので、サイズ的にそんなには選べないんですよ。サイズがあるものを履いています。変におしゃれぶってないグローロ(アディダスのスパイクのモデル名)とかがいいです。   

普通の真っ黒の天然皮革が好きです。ベーシックでシンプルなものが良いので、足首まであるスパイクはあんまり好きじゃないです。足首は解放したいじゃないですか。

まとめると昔ながらのスパイクが好きですっていうことです。   

――スパイク以外のものへのこだわりは?

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田中:今日の服も自分で選んでいますよ。どちらかというと服もシンプルな方が好きかなと思います。あと、ベッドはマニフレックスさんのものを使っています。すごく気持ちよく眠れるんですよ。

睡眠と食事には気を遣っているんです。ノジマでは練習後に、クラブハウスでケータリングが出るので、練習が終わって、シャワーを浴びて食事の流れです。朝と昼は自分で食べますよ。   

――背番号へのこだわりは?ノジマでは8番ですよね。(現在のチームであるウエルバでは18番)   

田中:特にないですが、偶数が好きです。何か柔らかい感じが好きなんです。   

――スペインに行くにあたっての不安はなんですか? 

田中:梅干とかが好きなので、日本の食べ物が恋しくなるはずです。あとは日本だったら床でもごろごろできるじゃないですか。スペインではできないので、そういうのは慣れなんでなんでしょうけどね。   

でもとりあえずは言葉です。言葉ができたらそれだけでも認められますもんね。1番不安なのは言葉です。   

ーースペインには何度か行ったことがあるんですか?

田中:スペインにはアイナックでバルセロナ遠征に行ったのと、ラマンガという大会に日本代表で行きました   

――では未知の国ではないですね。最後に、東京オリンピックに対する想いを教えてください。   

田中:オリンピックはみんながすごく熱くなって応援しますし、国同士の戦いじゃないですか。しかも東京で出来るので、ぜひともメンバーに入りたいです。ぜひとも!   

東京オリンピックに出るのと、出ないのでは結構違いそうだなと思います。出るためにもこの1年の活躍がすごく大事なんです。   


ほんの少しだけ、田中選手から現状を教えて頂きました。(以下参照)

――スペインに渡り約2か月が過ぎましたが、初めての海外でのプレーはいかがですか?   

田中言葉が分からないのと日本とプレーの感覚が違うことで最初は慣れることに必死でした。コンディションの調整も難しく、試合で思ったようにプレーできないこともありました。

最近は少しずつ慣れてきて自分のプレーも出せるようになってきました。

――この2ヶ月で得たものや課題があれば教えてください。   

田中私のチームはポゼッションというより速い攻撃なのでそこで、相手のフィジカルが強い中でもボールにどう関わってゴールまでいくかというところが必要だなと感じています。

そこでしっかりと結果を出せたら1番良いので、毎試合積極的にゴールを狙っていきたいと思います。


(了)

写真:菊池康平